2012年526(土)総会と講演会

虹ヶ丘自治会館で「しがの里山や川を美しくする会」の総会と、和邇川流域の環境問題と豊島汚染土壌問題の報告、さらに西村進先生(京大名誉教授)による「『未来予測』〜天災・人災・文明災」と題する特別講演をしていただきました。

総会では「しがの里山や川を美しくしよう」という趣旨に基づき、調査活動・清掃活動・ホタル復活・コスモスプロジェクト等の諸活動に力を入れ、広報誌やホームページの充実や会員拡大を目指していくことが決議されました。

和邇川流域の主な環境問題では、
1日数百台のダンプ公害および濁水問題があり、とくに雨天時がひどい。
・延暦寺大霊園横の大量の残土投棄による濁水問題かあり、かつて谷だったところが山になっている。
・和邇IC横の長年にわたる不法投棄によって全国最大規模の産廃がある。
・北浜の産業廃棄物投棄と、現在、造成中のところもあり、拡大が心配される、など。
 ここ十数年で、下流の和邇川・喜撰川・生(うぶ)川のホタルやアユは急激に減っており、上流のこれらの施設からの悪影響が考えられる。

豊島汚染土壌問題の現状と課題の報告では、
・1980年代、香川県が許可した産廃業者が、自動車の破砕くずなどを近畿一円から出た大量の産廃を「ミミズの養殖」などと偽って豊島(てしま)に不法投棄し続けたのが発端で、2000年、国の公害等調停委員会は産廃を16年度までに撤去することなどを内容とする最終案を同県と住民側が同意しました。処理量が予想より増大したこと、処理の遅れなどでまだ大きく計画が遅れています。
環境破壊はいとも簡単ですが、それを元に戻すのは莫大な経費(数百億円以上)と長年月がかかり、どん欲な業者と腐敗した行政が結びついたら全国どこでも起こりうるというのが豊島の教訓です


西村先生の講演では、

地震・活断層・和邇川の環境など「私たちの地域は本当に安全か」という観点で話をしていただきました。日本列島には多くの活断層が走っており、湖西地方も例外ではない。崖になっているところ、たとえばJR小野駅西の山側は直下に活断層が走っており、極めて危ない。「未来予測」はまだ難しいが、ある程度の予想は調査が進むにつれて可能になってきており、最悪の事態を予測してまちづくりを行い、安全性が確認できない計画は中止すべきと、強調されました。
 
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